自在鋸髪切

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汚名

 

ノコギリカミキリ（鋸天牛、鋸髪切、Prionus insularis）は、昆虫綱鞘翅目カミキリムシ科のカミキリムシの一種である。

和名の由来はノコギリクワガタのように大顎の形状ではなくて、触角の形状が鋸の刃のようにギザギザになっているところから付いた。黒く、がっしりした体型をしており、近縁種のウスバカミキリよりも体長が短いものの、横幅と体格ではこちらの方が迫力がある。大顎はクワガタムシの雌より大きいくらいに発達する。また、他のカミキリと違い眼が上を向いてついている。

多くのカミキリムシと違い、前胸と中胸の境(いわゆる首の部分)に発音するための構造がないので頭胸部を前後させて鳴くことはなく、前翅の縁と後脚や、後翅と腹部をこすり合わせ、「シュッシュッ!」と音を立てるが、これはカブトムシのオスがメスに求愛する時の発音手段に似ている。

夜行性で5～9月という夏の期間に発生し、灯火にもよく飛来するが昼間に活動する時もある。動きが速くて力も強く、捕まえると発達した大顎で噛み付いてくるので恐ろしい。幼虫は針葉樹の地下の根や切り株を食べて育ち、数年かけて成虫になるといわれる。都市部でもよく見かける昆虫。

昆虫好きはまず間違えることは無いが、体色と光沢、触角のイメージからゴキブリと見間違える人が多く、またゴキブリに似ているという理由で人気の無い種の一つでもある。